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オンラインで顧客をつかみ、リアルを活かす 製薬版「O2O」の始まり

公開日時 2013/10/31 03:54

オンライン(e)マーケティングが新たな盛り上がりを見せている。ITの発達で、サイト内でいつ、誰が、どんな情報にアクセスしたかを追跡、分析することで、より立体的に顧客の志向や行動を捉えられるようになったからだ。eから顧客セグメントに応じた情報発信、関心を喚起し、リアル(オフライン)の購買行動につなげる。他業界が先行し、製薬業界はこれからだが、eとリアルを行き来する医師らの志向と行動を踏まえた、新たなマーケティングを描き、MRはeでの顧客行動を意識した活動が必要になる。MONTHLYミクス11月号では、その手法と可能性を示すとともに、アストラゼネカ、ファイザーの試みのほか、医療用薬以外からオムロンヘルスケアの取り組みも取り上げる。

 
例えば内科医でも志向も行動も異なることは、読者は当然実感していると思う。しかし、何らか訪問規制を敷く病院は8割に上り(本誌調査)、接待規制も強化され、MRと医師らの面会機会が減ったことで医師らのインサイトを掴みにくくなっている。
 
この状況は実は、eマーケティングの効果を弱めかねない。eマーケは、リアルのMRをより活かすことなしに成功しえないからだ。顧客である医師と信頼関係を結び、処方へひと後押しするのはMRである。
 
「MR+e」は次のステージへ
 
では、解決策は? オンラインで顧客をつかみ、リアル(オフライン)を活かす手法は「O2O」(Online to Offline)と呼ばれる手法がヒントになる。
 
まず各社ウェブサイトなどオンライン内に蓄積する膨大な顧客データと、MRの現場情報を分析、顧客の志向・行動からセグメントを見直す。その上で、各セグメントに合った情報を配信、医師ら顧客の関心を喚起。ウェブサイトへのリーチを高める一方、MRもまたそれら情報を生かし、ニーズに合わせた情報提供をし、クロージング率を高める--そんな流れが描ける。実際eで情報を入手した医師の4割以上がMRに確認するというデータもあり、道筋はできている。
 
アストラゼネカとファイザーはそれぞれ、自社の医療従事者向けサイトで、ユーザーの志向と行動を分析した結果を反映させ、発信・提供情報の最適化に取り組み、早ければ年内にも本格実施する。オムロンヘルスケアについては、一般消費財から学ぶ点があるのではないかと取材した。同社は、12年に発売した、眠りを計測するという今までにない「ねむり時間計」に対する、より詳細なユーザーニーズを捉えようと「ねむりラボ」というサイトのほか、SNSを立ち上げた。同社側が想定していなかった思わぬ使われ方が分かり、健康管理としてだけでなく、時計や美容といった領域への販路拡大につながった。
 
このようなオンラインで顧客をつかみ、リアル(オフライン)を活かす手法は「O2O」(Online to Offline)と呼ばれ、アストラゼネカやファイザーの取り組みに見るように、製薬業界版のアレンジもできそうだ。これが、本誌がこれまで提唱してきた「MR+e」の進化系だと考える。ただ、実践には課題も少なくない。
 
11月1日発売のMONTHLYミクス11月号の特集では、「O2Oで進化する『MR+e』モデル 医師の志向・行動に応じたチャネル戦略を」と題し、新しいモデルの実際的な手法、各社の実践例、そして課題などを報告する。
本文はこちら
 
※この特集に掲載した図表を簡単にダウンロードできるようにしました(一部除く プレミア会員のみ)。
ダウンロードできる図表には、図表左下に6ケタの「DLコード」が入っています。そのコードを、ミクスOnline「ミーティング資料」→「Monthlyミクスで図表を検索」に入力すると、図表が表示され、簡単にダウンロードできます。ぜぴお試しください。ぜひお試しください。こちら
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