「インド・ウェイ」 米国的、日本的経営とは異なる道を歩む企業群
公開日時 2013/03/30 00:00
元武田薬品工業(現在:大阪医薬品協会国際連携アドバイザー)豊田繁今回は、趣を変えて2つの本を紹介してみよう。ひとつは堀田善衛「インドで考えたこと」(堀田善衛著岩波新書1957年)。初版は50年以上前だ。当時、インドで開催された文学者の会議に出席することになった堀田善衛氏は、現地の人に「われわれは貧しい。しかし五十年後には・・・・・」と云われ、考え込んでしまう。「五十年後の日本――私はそんなものを考えたこともないし、五十年後の日本について現在生きているわれわれに責任があるなどと、それほど痛切な思いで考えたこともない。われわれは日本の未来についての理想を失ったのであろうか。一般に、長い未来についての理想をもたぬものは、それをもつものの未来像のなかに編入されて行くのが、ことの自然というものではなか...