バイエル薬品社長交代 プライマリーケアのグローバル責任者・ブルン氏に内定 3月1日付
公開日時 2012/12/18 04:02
バイエル薬品は12月17日、2013年3月1日付で社長交代するトップ人事を発表した。セバスチャン・グート現社長が循環器、婦人科、プライマリーケアの各領域を統括するグローバル責任者に就任することに伴い、その後任に、現在プライマリーケアのグローバル責任者を務めるカーステン・ブルン氏(写真)が社長に就任することが内定した。ブルン氏はドイツ生まれの42歳。ドイツ・フライブルグ大で薬学修士号、ドイツ・ハンブルグ大で化学博士号を取得し、イーライリリー社、ノバルティス社、ボシュロム社などで研究、マーケティング、営業、マネージメントなどのキャリアを積み、11年にバイエル ヘルスケア社に入社した。
グート社長の在任期間は13年3月まで務めて2年3か月となる。この点についてバイエル薬品は、「社長在任期間は短いと認識している」とした上で、「経口抗凝固薬イグザレルト、滲出型加齢黄斑変性用薬アイリーアという大型化が期待できる新薬の承認取得、上市に導いた。この経験を買われて、(循環器、婦人科、プライマリーケアの)グローバル責任者に抜擢された。グローバル人事の一環」と説明した。グート氏がグローバル責任者に就任するのは13年1月1日付だが、2月末日までバイエル薬品社長を兼任する。
ブルン氏は社長就任にあたり、「バイエル薬品は今年2つの新製品(=イグザレルト、アイリーア)の上市を成功させ、勢いがある。この勢いを加速し、さらなる飛躍を目指す」と抱負を述べた。ブルン氏はバイエル ヘルスケア社に11年に入社後、現職に就任。同年、中国市場の重要性からグローバル・プライマリーケアの本拠地が中国・北京に移転したことに伴い、北京に異動し、「多様性に富むチームを短期間にひとつにまとめあげた」(バイエル薬品)との実績を持つという。
なお、ブルン氏の職歴は、1996年にリリー・ドイツ社に入社して研究者として2年、営業組織に異動してストラテジック・プランニング・マネジャーとして勤務した後、米国へ異動、糖尿病領域グローバル・マーケティング・マネジャー、セールス・トレーニング・マネジャー、西海岸地域セールス・ディレクターを務めた。05年以降にノバルティス社にてグローバル・ブランド・リーダー(スイス本社)や、ボシュロム社にてアジア・パシフィック担当バイス・プレジデント(シンガポール勤務)などを歴任した後、バイエル ヘルスケア社に入社した。