新生児健診に親のメンタルチェックを
公開日時 2012/09/24 04:00
妊婦や出産直後の母親がうつ症状に陥りやすいことはいわゆるマタニティブルーとしてよく知られている、はずである。だが、このうつ症状は案外発見されにくく、また治療されないまま放置されていることが多い。うつ病患者は「自発的には治療を受けようとしない」のが症状の一部でもあるからだ。(医療ジャーナリスト西村由美子)だが、親のうつは、実は、子どもに深刻な影響を及ぼすことがわかっており、その意味で重大な問題なのである。2009年に発表された「両親の鬱と子育ておよび子ども」に関する研究によれば、うつ病の親の子どもには学業不振、社交性の欠如等の就学上の問題から、心身の不調を訴えての救急医療機関の受診が多いこと、さらに思春期にうつ病を発症しやすいなど多くの問題が見られるという。そのようにして「うつ病は家族の中を循...