大鵬薬品が開発のがん性疼痛薬「OVF」 帝國製薬が申請へ 両社業務提携
公開日時 2012/07/12 04:02
大鵬薬品と帝國製薬は7月11日、大鵬が国内開発しているがん性疼痛治療薬「OVF」(一般名:フェンタニルクエン酸塩バッカル錠)で業務提携を行うことで合意したと発表した。同剤は麻薬製剤であることから、製造ノウハウを持つ帝國が製造販売承認申請を行い、大鵬が販売する形。近く国内承認申請の予定という。
「OVF」は、がん患者さんに一時的に起こる急激な痛み(突出痛)に対し、バッカル部位(上大臼歯の歯茎と頬との間)への投与により、即効性の鎮痛効果を示す薬剤。05年に大鵬と米シーマ社(現セファロン社) とのライセンス契約に基づき、国内では大鵬が開発してきた。しかし、麻薬製剤を取り扱うノウハウを十分に持っていないことから、麻薬製剤の開発・製造などの事業を行う帝國と業務提携する運びとなった。
海外では「Fentora」「Effentora」の製品名で欧米を中心に販売され、大鵬によると、海外での売上高は1億8200万ドル(10年度時点)という。