新薬による医療費削減
公開日時 2012/04/26 00:00
クレコンリサーチアンドコンサルティング株式会社医療アセスメント研究部小林慎新薬により医療費削減が達成できるケースはほとんどなく、そのため医療費が増加しても費用対効果が評価できる薬剤経済学が必要になります。しかし、もし新薬により医療費が削減できるのであれば、こんなによいことはありません。今回は、新薬により医療費削減が達成できる事例を考えます。1.費用対効果の考え方従来療法と新薬Aの費用対効果の評価を考える場合、薬剤経済学では2剤の費用と効果の位置関係を図1のようなマトリックス上で考えます。このような図を費用対効果平面(cost-effectivenessplane)と呼びます。費用対効果平面は、従来療法の費用と効果を中心として、横軸が従来療法と新薬Aの効果の差、縦軸が費用(薬剤費を含む総費用)...