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米リリー 全世界のほとんどの社員の昇給停止 米国特許切れのジプレキサ売上減で

公開日時 2012/02/09 04:00

イーライ・リリーは、役員を含む全世界のほとんどの社員の基本給を2012年は据え置き、昇給を行わないことを決めた。アメリカ証券取引委員会に提出した書面で明らかになった。主力品の抗精神病薬・ジプレキサの売上減が主な原因。

先頃、同社が発表した11年通期業績は売上高242億8650万ドル(前年比5%増)、純利益43億4770万ドル(同14%減)の増収2桁減益だった。1株当たりの純利益も前年比15%減の3ドル90セント。

医療用医薬品では抗うつ薬・サインバルタ(一般名・デュロキセチン塩酸塩)が前年比20%増の41億6130万ドルだったほか、抗がん剤・アリムタ(一般名・ペメトレキセドナトリウム水和物)が24億6110万ドル(同11%増)、超速効型インスリン製剤・ヒューマログ(一般名・インスリン リスプロ)が23億6760万ドル(同15%増)、ED治療薬・シアリス(一般名・タダラフィル)が18億7560万ドル(同10%増)、速効型インスリン製剤・ヒューマリンが12億4880万ドル(同15%増)、骨粗鬆症治療薬・フォルテオ(一般名・テリパラチド)が9億4980万ドル(同14%増)――など2桁増収の製品は少なくなかった。

その一方で特許失効から1年以上経過した抗がん剤・ジェムザール(一般名・ゲムシタビン塩酸塩)は前年比61%減の4億5210万ドルと大幅減収。さらに売上トップのジプレキサは通期で前年比8%減の46億2200万ドルだったが、昨年10月に特許が失効した米国での11年第4四半期の売上高は前年同期比56%減の2億9390万ドルと大幅な落ち込みを見せ、全世界での11年第4四半期売上高でも前年同期比44%減の7億4960万ドルとなった。

このため同社では、12年通期ベースでの売上高予測については218~228億ドルと2桁に近い減収を予測しており、これが今回の基本給の昇給凍結につながったと見られる。

今回の措置により、ジョン・レックライター最高経営責任者(CEO)の基本給も前年と同額の150万ドルに据え置きとなる。なお、レックライターCEOが22年に受け取る報酬は、総額約1640万ドルの見込み。

 

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