8月度病院採用ランキング メインテート錠がトップ フェブリク錠も件数伸ばす
公開日時 2011/10/14 04:02
ミクス編集部が行った8月度の新薬採用ランキングによると、選択的β1アンタゴニストのメインテート錠(一般名:ビソプロロール、田辺三菱製薬)がトップとなった。5月20日付で「虚血性心疾患又は拡張型心筋症に基づく慢性心不全」の効能を追加し、慢性心不全に対する専用剤形の発売を6月3日から行っていた。また7月度調査でトップだった新規高尿酸血症治療剤フェブリク錠(一般名:フェブキソスタット・5月17日発売 帝人ファーマ)が2位にランクされ、引き続き採用件数を増やしていることが分かった。8月は薬事審議会の開催を見送る病院も多く、新規の薬剤採用は全体的に低調となった。
◎医師の新規処方はプラザキサ メマリー、エクアが続く
一方、医師の新規処方ランキングでは、直接トロンビン阻害薬プラザキサがこの月もトップとなった。8月には安全性情報(ブルーレター)が厚労省から出されたが、その影響について今回の調査だけで読みとることはできない。引き続き医師の処方動向に注目する必要がありそうだ。第2位には第一三共のNMDA受容体拮抗アルツハイマー型認知症治療薬メマリー錠(一般名:メマンチン塩酸塩・6月8日発売)、第3位には長期処方が解禁となったDPP-4阻害薬エクアが入った。
病院薬剤部、医師からのコメントをみると、前回7月度調査に続き、アクトスの膀胱がんに関する内容がみられた。薬剤部からは「ソニアス配合錠が申請されたが、その後、アクトスによる膀胱がんのリスクから採用を見送った」とのコメントが寄せられた。
本調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答頂いた病院薬剤部から80病院(国公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測を お願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。臨床医についてはMCIとの協力により、内科系医師人についてインターネットより回答を得た。