Health2.0サンフランシスコ 医療系ベンチャーのショーケース
公開日時 2011/10/03 06:02
今回のHealth2.0サンフランシスコには、アメリカ国内だけでなく世界各地から数多くのベンチャーが参加した。実際、会場で筆者が親しく話した相手だけでも、スウェーデン、フランス、イスラエル、シンガポール、インド、中国そして日本と多様で、まさに医療系ベンチャーのショーケースである。(医療ジャーナリスト・西村由美子)
プログラミングの腕に自信のある若手起業家は、賞金目当てのコンテストに参加し、将来の企業資金を稼ぐ。Health2.0サンフランシスコのコンテストの優勝者も審査員に「今年2度目の受賞だね」と話しかけられていた。
コンテストへの参加は、賞金の魅力も大きいが、入賞してステージに上がれば投資家の目に留まるチャンスも圧倒的に大きくなる。スポンサー企業との協業も夢ではなくなるという点も大きな魅力だ。また、Health2.0で、自社のパイロット事業についての事例を発表すれば、アドバイザーとなっている大手企業の経営者や連邦政府のIT政策調整室関係者などから親身にコメントしてもらえるだけでなく、ビジネスネットワークの拡大や情報入手など、多くのことが期待できる。
◎アプリ開発に必須のキーワードはEHRとSNS
そんなベンチャー企業のアプリ開発に必須のキーワードは、“EHR(Electronic Health Record 、電子健康記録)”と“SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)”だ。EHRとは、1つ以上の医療機関で発生した診療情報を生涯にわたり蓄積するもの。
膨大な患者情報をいかに使いやすく統合・整理・解析するか、また医師や看護士と、さらには家族や友人あるいは同病の仲間などと共有できるようにするか。さらに健康なライフスタイルのための「行動変容」が加われば言うことなしだ。
以下は、Health2.0で紹介された立ち上がったばかりのベンチャーたちである。
*CareCoach
http://www.carecoach.com/home
医師の処方や治療効果を最大化するために、 患者と診療情報を共有したプロのコーチが受診間の、生活習慣の改善などを支援してくれる。
*Numera Social
http://www.numerasocial.com/
健康なライフスタイルの基本は正しい計測から。
*HealthPer
https://www.healthper.com/
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