武田薬品 高脂血症治療薬TAK-085 日本で承認申請
公開日時 2011/09/30 04:00
武田薬品は9月29日、高脂血症治療薬「TAK-085」(一般名:オメガ3アシドエチルエステル90)を日本で承認申請したと発表した。同剤は海洋由来の高純度EPA-E・DHA-Eを含むオメガ-3脂肪酸製剤。ノルウェーのプロノバ社からの導入品で、武田薬品が2005年に日本での独占的開発・販売権を取得した。
武田薬品は同剤を上市することで生活習慣病領域の製品ラインナップの強化につなげる。武田薬品が情報提供している高脂血症治療薬は現在なく(90年発売の「セルター」は01年に飲み合わせによる安全性問題で自主的に販売中止)、同剤が承認されると改めて高脂血症治療薬市場に参入することになる。
TAK-085のフェーズ3試験では、高トリグリセライド(TG)血症患者(ベースラインの血中TG値が150~750mg/dL)を対象に、EPA製剤を対照薬にTAK-085の有効性と安全性を比較検討した。投与12週間の血中TG値のベースラインからの変化率を主要評価項目としたところ、EPA1.8g/日(0.6g×3回/日)投与群と比較して、TAK-085の4g/日(2g×2回/日)投与群は統計学的に有意な改善を示したという。一方で、安全性や忍容性はEPA製剤と同様だった。