日立製作所とセジデムは7月19日、製薬企業を含むライフサイエンス業界向けCRMソリューション分野で戦略的パートナーシップを締結したと発表した。ＭＲ活動や本社のマーケティング部をサポートするCRMシステム（顧客関係管理システム）は営業活動の効率化や質の向上の観点から各社が導入を進めている。今回の締結により、セジデムの主力製品であるCRMパッケージ「Mobile Intelligence」を日立と共同で提供できるほか、日立の持つ最新のＩＴ技術を活用し、顧客企業のニーズに応じた新たなCRMシステムの開発を行う。

今回のパートナーシップは、医薬品、医療機器、医療、検査機器、化学、バイオなどの各分野向けに顧客関係管理システムを共同で提供していこうというもの。すでにセジデムはＭＲが日々携帯するパソコンに、営業活動報告（日報）や本社からの指示、担当医療機関のルート管理、などに関するCRMパッケージ「Mobile Intelligence」の販売を行っている。すでに日本国内で活動する製薬企業35社からユーザー実績を持ち、マーケットシェアは42％という。同分野での日本を含むグローバルの売上高は2010年度ベースで1050億円規模。

一方、日立は、医薬業界のユーザーに対し、研究開発、製造、販売、財務会計システムの導入やＩＴ包括アウトソーシングなど、様々なＩＴソリューションを提供しており、コンサルテーションやシステム構築には豊富な実績がある。今回の提携により両社は、それぞれの強みを活かし、顧客満足度を向上させ、最新のソリューションを提供することにしている。