3月度・本誌新規処方ランク 1位はザイザル 病院採用はサムスカがトップ
公開日時 2011/04/08 04:02
ミクス編集部が行った3月度の医師の新規処方ランキングの1位に、持続性選択H1受容体拮抗・アレルギー性疾患治療剤ザイザル錠(一般名:レボセチリジン塩酸塩 グラクソ・スミスクライン)が入った。同剤は2月度の病院採用ランキングで1位に浮上、その後も着実に採用件数を増やしている。前月の医師処方ランキング4位からの躍進となった。
同数1位には前月トップの末梢性神経障害性疼痛の適応症を追加したリリカカプセル(ファイザー、エーザイ)、DPP-4阻害薬エクア(ノバルティスファーマ)、広範囲経口抗菌製剤クラビット(第一三共)がそれぞれランクされた。
◎病院採用 ジクアス点眼液の採用拡大
一方、病院採用ランキングでは、大塚製薬の心不全患者における体液貯留を改善する水利尿薬バソプレシンV2-受容体拮抗剤サムスカ錠(一般名:トルバプタン)が第1位となった。次いで参天製薬のドライアイ治療用点眼剤ジクアス点眼液が2位にランクインした。同剤は新規の薬理作用を持つ点眼剤で、涙液の主要な構成成分であるムチンや水分の分泌を促進することで涙液(層)を正常な状態に近づけ、ドライアイを改善する。昨年12月10日に薬価収載され、12月13日から発売を開始した。
◎ダーゼン 市場回収で処方・採用ともに中止相次ぐ
今回の調査では消化酵素製剤ダーゼン(セラペプターゼ)の市場回収に伴う採用取消し、処方中止の回答が目立った。同剤はプラセボを対象とした二重盲検比較試験の結果、プラセボとの間に優位さを示すことができず、今年2月21日に武田薬品が同剤の自主回収を発表していたもの。これについて医師の自由コメントでは、「効果が無いというのは意外」、「回収はショック」、「効果の無い薬なら他にもたくさんある」などのコメントが寄せられた。
本調査はMonthlyミクスが毎年行っている新薬採用アンケートに回答いただいた病院薬剤部から50病院(官公立、自治体、準公的、民間など)に定点観測をお願いし、毎月ごとの新薬採用・採用停止品目について集計した。医師の新規処方ランキングについては調査会社エム・シー・アイの協力により、内科系医師100人についてインターネットより回答を得た。調査データの詳細および臨床医・薬剤部のコメントはミクスOnline(プレミア限定コンテンツ)に掲載しております。
訂正(8日22時56分) 参天製薬のドライアイ治療用点眼剤の製品名が「ジグアス」とあったのは、正しくは「ジクアス」です。お詫びし訂正いたします。(本文訂正済み)
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