エーザイの経口抗凝固薬ワーファリン 小児の用法・用量で追加承認を取得
公開日時 2011/02/24 04:00
エーザイは2月23日、経口抗凝固剤ワーファリン錠(一般名:ワルファリンカリウム)について、血栓塞栓症の治療および予防における小児の用法・用量の追加承認を取得したと発表した。経口の抗凝固薬では初めて。主要先進国ではフランスで認められている。
今回の小児における追加承認は、厚労省の未承認薬・適応外検討会議において、医療上の必要性が高いと評価されたことを踏まえ、昨年9月に小児の用法・用量の追加に関する公知申請を行っていた。
小児の血栓塞栓症は、先天性心疾患、心臓血管疾患、川崎病、カテーテル留置など発症の要因は多岐に及ぶ。また、発症すると生命に重大な影響を及ぼすことから、小児医療における課題でもあった。国内での推定患者数は1万人弱。小児における維持投与量の目安は、12か月未満で0.16㎎/kg/日、1歳以上15歳未満で0.04~0.10㎎/kg/日。投薬に際しては、成人の場合と同様に、ビタミンK摂取制限や血液凝固モニターなどが求められる。
ワーファリンに関しては、顆粒剤の剤型追加が申請段階にある。同社としては、今回の追加承認を踏まえ、小児への対応も検討している。