特発性肺線維症
公開日時 2011/01/30 00:00
治療環境を大きく改善した「ピルフェニドン」エビデンスに基づいた治療が可能に治療法として長らくステロイド剤や免疫抑制剤が用いられていた特発性肺線維症(IPF)。線維化に先行して起こる炎症病態を抑制することを目的とした治療法だが、その有効性にはエビデンスがなく、対症療法としての見方が拭えなかった。しかし近年、この疾患の主病態である肺胞間の組織の線維化(硬化)を抑制する抗線維化薬の「ピルフェニドン」(塩野義製薬)が登場し、ステロイドと免疫抑制剤などの併用など様々な治療法が確立されつつある。さらなる抗線維化薬の開発も進んでおり、IPFをめぐる治療環境に変化の兆しが見え始めている。疾患の特徴根治的治療法なく、急性増悪を防ぐことが課題IPFは「特発性間質性肺炎」(IIPs)という7つの病型を総称した疾患...