注射用ニューキノロン系抗菌製剤パシル/パズクロス 1000mg製剤を新発売
公開日時 2010/10/13 04:00
大正富山医薬品と田辺三菱製薬は10月12日、注射用ニューキノロン系抗菌製剤「パシル点滴静注液1000mg」「パズクロス点滴静注液1000mg」(一般名:パズフロキサシンメシル酸塩)を13日から新発売すると発表した。これまでに300mg製剤と500mg製剤があったが、7月に承認された効能効果、用法用量の一部変更に伴い、新たに1000mg製剤を開発・上市した。
パズフロキサシンは7月に、適応症として「敗血症」が、適応菌種として「肺炎球菌」が追加された。用法用量は、敗血症や肺炎球菌による肺炎、重症・難治性の呼吸器感染症(肺炎、慢性呼吸器病変の二次感染に限る)の場合、通常、成人にはパズフロキサシンとして1日2000mgを2回に分けて点滴静注する。
重症・難治性感染症は医療現場で問題となっており、日本化学療法学会が「安全性を確保した上でパズフロキサシンを増量して使用したい」と要望していた。これを受けて富山化学と田辺三菱が1000mg製剤を共同開発した。なお、1000mg製剤は300mg製剤、500mg製剤と同様に、パシルは富山化学が、パズクロスは田辺三菱が製造し、販売は大正富山医薬品と田辺三菱がそれぞれ行う。