白血病治療薬 ファーストラインめぐり今秋以降争奪戦?(上)
公開日時 2010/07/14 04:00
フィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病治療薬領域の市場が注目を集めている。米FDAは、今年2月にタシグナ(一般名:ニロチニブ塩酸塩水和物、ノバルティス)の優先審査を決定し、6月半ばにはファーストライン治療薬として承認された。だが、同適応で後続するブリストル・マイヤーズスクイブと大塚製薬のスプリセル(一般名:ダサチニブ水和物)も7月9日に優先審査となることが決定。本来ニッチな市場であるフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病治療薬領域は今秋以降、混戦になる可能性が高まっている。(ジャーナリスト・村上和巳)タシグナはこれまでグリベック抵抗性のフィラデルフィア染色体陽性慢性骨髄性白血病のセカンドラインの適応をもっていたものの、09年全世界売上高で2億1200万ドルにすぎなかった。この領域の薬...