【レベル4】あの時君は若かった…。先輩MRから学ぶ失敗談 その3~後編~
公開日時 2010/05/31 04:00
5月ももう終わりですね。皆さんお元気ですか?
エルゼビア・ジャパン 教育部です。
まずは先週の解答発表から。
【問】 病院の定義として正しいのはどれか。
1 常勤の医師が2人以上いる。
2 20人以上の患者を入院させるための施設を有する。
3 病院とするか診療所(クリニック)とするかは、開設者が自由に選べる。
【答】2
病院と診療所の違い、それはベッド数が20床以上あるかで決まります。
医師の数は関係ありません。
皆さんがお住まいの地区に、昔は病院だったのに今はクリニックや診療所に名前が変わった、なんてところはありませんか?
昨今の不況からか、中小の病院は届出のベッド数を減らしたり、入院設備を廃止したりして、診療所として生まれ変わるところも多いようです。
さて、今回も前回の続きで、「【レベル4】 あの時君は若かった…。先輩MRから学ぶ失敗談 その3~後編~」です。
院長とは露知らず、Dr.を怒らせてしまった松田さん。
その日は、院長に会えることもなくトボトボと営業所へ帰宅しました。
席に座るや否や、先に帰社していた先輩MRがやってきて、こう言いました。
「さっき、★★病院の院長先生から、『おたくの若い女性MRが無礼を働いた!』ってクレームが来たよ。ひとまず、謝り倒しておいたけど、何があったの?」
茫然としながらも、必死で当時の状況を説明する松田さん。
ひと通り説明を聞いたところで、先輩は次のようなアドバイスをしてくれました。
◎当たって砕けることも重要だけど、下調べはしっかりと!
今はホームページを開設している病院が多く、院長が顔写真つきで出ていることもあります。また、先輩MRや他社のMR、卸のMSさんから事前に情報を聞き出しておけば、知らないDr.に挨拶するなんてことはほとんどなくなるでしょう。
◎何か起きたらとにかく謝れ! 言い訳はするな!
今回は松田さんに非があるとはいえ、時には理由もなくDr.に怒られるなんてこともザラ。そこで言い訳などしようものなら、MRにとって致命的な「出禁」(できん:出入り禁止の略)の措置をくらってしまいます。
そんな時は、「先生の虫の居所がわるかったのね。」と諦めて、とりあえず先生の言うとおりに従っておきましょう。
というわけで、早速翌日、今度はマネージャーに同行してもらい、松田さんはあの院長を再度訪問することにしました。
最初は機嫌の悪かった院長も、マネージャーの熟練な話術に次第に打ち解け、最後は笑顔で会話終了。
「松田君といったかな? 君も、この所長さんみたいに、早く一人前のMRになるんだよ!」
と、院長から励ましの言葉をもらいました。
その後、松田さんは院長のもとを頻繁に訪問するようになり、しばらくすると、院長の方から声を掛けてもらえるようになったそうです。
当時を振りかえって、松田さんは言います。
「院長を怒らせてしまったのは失敗だったけれど、そのおかげで今もこうして院長に良くしてもらえています。とは言っても、先輩やマネージャーのアドバイスがなければ、どうしようもなかったですけどね。」
読者の中にいる新人MRの皆さんも、あと数ヶ月もすれば現場に出る時がやってきます。
期待と不安、どちらが大きいでしょうか?
皆さんの不安を少しでも和らげる、のんびりとした内容を目指して、これからもこのMRクエストは続きます。
…と、オチがないまま終了しますが、恒例の宿題を一問。
〔今日の宿題〕
【問】 製薬企業が医薬品卸に売り渡す医療用医薬品の価格を何と呼ぶか。
1 仕切価格
2 市場実勢価格
3 お値打ち価格
正解は次回!!