抗生物質復活には財政的誘引、臨床試験法改善が近道
公開日時 2010/05/24 04:00
米国感染症学会(IDSA)は、難治性感染症に対して2020年までに新規抗生物質が10剤必要との報告書を発行したが、ジェネリック薬の浸透、耐性菌発生予防の観点からの使用制限などの影響で製薬企業が新規抗生物質をあまり開発しないことが問題視され、その解決策が模索されている。ワシントンのスェーデン大使館で開催されたアストラゼネカ(AZ)主催のセミナーで、その解決策として、企業への財政的誘引策、抗生物質開発への政府の積極的な関与、抗生物質の臨床試験方法の改善などが討議された。米国での耐性菌による感染症のコストは年間350億ドルに上るという。AZのデビッド・ブレナンCEOは、「そのコストが社会的に認知されれば、抗生物質によって救命される生命と同じように、抗生物質の価値に見合う価格や保険償還の必要性が支持...