中医協 福島で公聴会 疲弊する地域医療に配慮求める声相次ぐ
公開日時 2010/01/25 04:02
中医協は1月22日、福島県文化センターで公聴会を開き、医師ら医療従事者、健保組合・労働組合関係者、患者の9人から次期診療報酬改定に関する意見を聞いた。過酷な医療労働環境、医療スタッフの退職、健保財政のひっ迫――などによる地域医療機能の低下に対する不安が各発表者の立場を越えて指摘され、現実に迫る地域医療の崩壊の歯止めとなる診療報酬の見直しを強く求める声があがった。
次期改定で焦点となっている病院と診療所の再診料の格差是正については、健保組合の男性が、財源の現状も踏まえて、診療所の点数を引き下げて病院を引き上げて、同一点数にすべきと主張した。一方、診療所の医師側は、診療所の再診料を引き下げると、病院と一体的に担っている地域医療の崩壊を促しかねないとの危惧を表明。男性医師は今こそ診療所経営の安定化が必要と訴え、再診料は診療所、病院ともに引き上げることを求めた。
訪問看護の強化を求める声も女性の看護師と連合福島の男性からあがり、疲弊する訪問看護ステーションの運営や労働環境を改善する点数設定を強く求めた。