COPDに対する薬剤経済分析
公開日時 2009/12/27 00:00
潜在的患者数の大きさにより近年注目されているのがCOPD(慢性閉塞性肺疾患)です。COPDは単なる呼吸器疾患ではなく、全身性疾患であるとの認識も広がってきています。今回はCOPDに対する薬剤経済分析を紹介します。COPDの疫学と疾病負担COPD(慢性閉塞性肺疾患)とは「タバコ煙を主とする有害物質を長期に吸入暴露することで生じた肺の炎症性疾患」と定義されています1)。非可逆性の気流閉塞が進行的にみられる疾患です。COPD患者には、時々症状が急激に悪化する急性増悪が発生します。急性増悪は、気流閉塞の促進や死亡率の増加をもたらすため、COPD治療において急性増悪の予防は非常に重要な要素となっています。急性増悪は医療経済的な負担も大きく、急性増悪による入院医療費は平均68万円との報告があります。CO...