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ファイザー 梅田新体制発足 MRは増員を計画

公開日時 2009/12/02 04:02

ファイザー日本法人は12月1日、同日付で岩崎博充社長が名誉会長に退き、新社長に梅田一郎常務執行役員(写真)が就くトップ人事と、事業部制の導入を柱とする新組織体制を発表した。05年末に発生した大規模リストラ騒動で失墜した労働組合や関係者の信頼の回復にめどをつけ、日本でのワイス社との統合や事業部制導入といった「激動の時代」(岩崎名誉会長)に入ることから、トップ交代となった。岩崎氏は05年2月に同社の経営から退いたが、リストラ騒動で06年2月に社長として復帰、梅田氏は岩崎氏復帰と同時に人事担当役員となり、両氏で騒動の対応にあたってきた。

事業部門制は9月に導入、12月1日から本格始動した。事業部門は▽プライマリー・ケア(事業部門長=以下同、梅田一郎社長)▽スペシャリティ・ケア(マイケル・ゲトラー現ワイス社長)▽オンコロジー(高橋栄一取締役)▽エスタブリッシュ製品(松森浩士取締役)▽アニマルヘルス(ホルヘ・ペレス-マルチネス取締役)――の5つからなる。

ファイザーのMR数は約2450人で、事業部門ごとの配置数は非開示。日本でのワイスとの統合は10年上期の予定(グローバルは09年10月に統合)のため、ワイスのMR約440人が加わると、近々に2900人体制となる。梅田社長は同日都内で行った会見で、両社の開発パイプラインの状況から、今後さらにMRを増員する計画があることを明らかにした。

ただ、ファイザーは05~07年に、次期主力品候補の開発中止や主力品の特許切れを理由にグローバルレベルで大リストラを実施、日本でもMRを中心に15~20%の人員を削減した。ファイザーは11年に世界で1兆円を売り上げる最主力品リピトールの特許切れを控え、人員調整の可能性もくすぶっている。05年以降の日本での労使騒動を手掛けた岩崎名誉会長は会見後、本誌に、「リピトールの特許切れは全社的な問題。日本でのMR増員は当然、慎重に慎重を重ねて行う」と語り、コントラクトMRの積極的な活用が念頭にあることを示唆した。

このほど新設されたエスタブリッシュ製品事業部門は、長期収載品や後発医薬品(ジェネリック=GE)といった特許が切れた製品を扱い、長期収載品の売上拡大に向けた製品戦略の立案や、11年の後発品市場参入に向けた準備を進める。また、同部門では、Ca拮抗剤ノルバスク以外の全ての長期収載品のプロモーションも手掛けるが、できる限りMRを介さず、eディテールなどを活用する。ノルバスクは、降圧剤市場の中でもトップクラスの処方量があることから、MRを配置しているプライマリー・ケアが情報提供する。

エスタブリッシュの松森部門長は会見で、「古くても良い製品がエスタブリッシュ製品。後発品を含めて、ファイザーの経験と信頼で、関係者の信頼を確立したい」とあいさつ。長期収載品では、「新しい付加価値をつけたい。適応拡大、剤型の工夫、医療過誤を防ぐ工夫などをしたい」と話し、GEについては10年中に事業基盤を構築する計画を明らかにした。

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