ワイスとの合併を果たしたファイザーは、現在R&D体制を再構築中だが、その中心は、米国ではラ・ホヤ(カリフォルニア州)とパール・リバー(ニューヨーク州)、欧州は英国のサンドウィッチ、それに加え、世界中の9つの専門研究所のネットワークを活用する意向だ。
11月9日にワイスとの統合における合理化の一環として、12のR&Dセンターの半分の閉鎖とR&Dスタッフ15%削減の計画を発表した。同社のJeff Kindler CEOは、投資家に対して、1月にR&D予算についての最新案を提示すると発表している。ファイザーのR&Dプログラムにおける世界的な地域的再編の多くは10年第1四半期および第2四半期に実施される予定だ。
ファイザーの特化領域は、腫瘍、炎症、疼痛、糖尿病、神経科学だが、ワイスの買収によりワクチンが加わり、糖尿病と腫瘍は強化される。
ファイザーは腫瘍部門強化を図っているが、同社が持つラ・ホヤの研究所は同社の現在までのバイオテク企業買収の「集積」であり、腫瘍研究の中心とされている。しかし、ワイスのワクチン研究の中心だったパール・リバーには、バイオテク先端技術に従事する100~150人の研究者が存在、今後は、がんに対する分子生物学的研究などに従事、腫瘍研究をラ・ホヤとパール・リバーの2研究所体制で行う計画。
ラ・ホヤは、ファイザーでがん研究のヘッドを務めていたNeil Gibson氏、パール・リバーは、旧ワイスのR&D最高幹部Robert Abrams氏が率いる。