米メルクの子宮頸がんワクチンGardasil(ガーダシル)がFDAのワクチン及び関連生物製剤諮問委員会(VRBPAC)から、9歳から26歳の青少年における尖圭コンジローマ予防の適応で承認勧告を取得した。有効性は7対0(棄権1)、安全性は、7対1の賛成票を得た。
ただ、複数の委員から、効果の持続期間、HPV(ヒトパピローマ・ウイルス)6及び11型についての予防効果についての懸念や男性での試験データの少なさ(男性の安全性データ:3097例)が指摘され、大規模試験の必要性が求められた。
委員の1人、NIH(国立衛生研究所)のPamela McInnes氏は、「すでにHPVに感染していると効果が非常に低下することを保護者に伝えることが重要」と予防に限界があるとの見方を示している。
データ数について米メルクは、市販後観察研究で少なくとも男性2万7000例を追跡する考え。同社は現在、同ワクチン接種をした女性4万4000例を追跡中。同社は、安全性は女性の試験で観察されたものと同等で問題ないとしている。また効果の持続については北欧で1万2167例の女性を対象とした効果持続期間に関する試験の登録を行っている。
( The Pink Sheet 9月14 日号より) FDAと米国製薬企業の情報満載 “The Pink Sheet”はこちらから