米メルク 経口Xa阻害剤を導入
公開日時 2009/07/16 04:00
米メルクは、米ポルトラが開発を手がけフェーズ2まで進んでいるXa阻害剤ベトリキサバンについて開発と商品化に関する独占的なグローバル研究・ライセンス契約を締結した。フェーズ3以降はメルクが開発を進めるが、日本での開発を含め今後の計画は明らかにしてない。メルク子会社の万有製薬を通じ7月15日に発表した。
発表によると、ベトリキサバンは半減期が長く、1日1回投与を基本に設計。腎臓を通じた排出を最小限に抑え、服用量調節が不要で、腎臓障害患者にも処方可能な薬剤にする方針。薬物代謝酵素チトクロームP450により広範囲に代謝されない特徴も持ち、相互作用のおそれを低減すると考えられているという。
同剤は、心房細動患者を対象とした脳卒中予防薬として開発が進められており、09年末までかけてフェーズ2の被験者登録を完了する方針。メルクは、ポルトラに対し一時金として5000万ドルを支払い、開発や売上高に応じて、さらに総額4億2000万ドルまで支払う取り決めとなってなっている。