エキセナチド週1回投与製剤 74週投与でHbA1c1.7%減少
公開日時 2009/06/21 23:00
2型糖尿病患者に対し、GLP-1受容体アゴニストであるエキセナチドの週1回投与製剤を74週間投与したところ、HbA1cを1.7%減少させることが分かった。 日本イーライリリーが19日発表した。これは、エキセナチド週1回投与製剤の有効性・安全性を検討した長期試験「DURATION-1」の中間データによるもの。 試験結果は、第69回米国糖尿病学会(ADA)年次学術総会で報告された。
「DURATION-1」は、エキセナチド週1回投与製剤の臨床第3相試験(フェーズ3)。2型糖尿病患者295人を対象に、投与開始~30週までエキセナチドの1日2回投与製剤または週1回投与製剤に割り付けた。その後、30~74週までは全員に、週1回投与製剤を投与した。主要評価項目は、HbA1cの変化量。
その結果、HbA1cの変化量は、ベースラインと比べ、投与開始30週では1.9%、74週では1.7%減少した。持続的な血糖低下作用はみられるものの、投与開始30週以降0.2ポイント上昇したこととなる。体重は、ベースラインと比べ、5.8ポンド(約2.6kg)減少させた。そのほか、血清脂質や血圧の改善効果もみられた。有害事象として最も多く報告された悪心は、12%の患者に発現したものの、時間経過で発現頻度は減少しているという。なお、重篤な低血糖は認められなかったとした。
エキセナチドの1日2回投与製剤は、2005年4月にFDAから承認を受けており、「BYETTA」として販売されている。日本では申請準備中。エキセナチドの週1回投与製剤は、「DURATION-1」のデータを用いて、今年5月に米国で承認申請を行った。日本ではフェーズ3を実施中。