後発品のバンコマイシン錠 耐性菌懸念し医薬品第二部会で議論
公開日時 2008/08/27 23:00
厚生労働省は、マイラン製薬が後発医薬品として承認申請した錠剤の抗生物質
バンコマイシンが安易に服用され、耐性菌の蔓延につながることを懸念し、8
月27日の医薬品第二部会に議論を求めた。耐性菌の発生状況の追跡調査などを
含め、引き続き議論することになった。
バンコマイシンの経口剤には散剤がある。錠剤と投与経路は同じだが、医薬食
品局審査管理課は、服用のしやすさから、より多くの人に処方されることで耐
性菌の蔓延を懸念。日本化学療学会と日本感染症学会に意見を求め、耐性菌の
発生状況の追跡調査、先発品との生物学的同等性の評価の方法で検討が必要と
の指摘を受けた。同等性については製剤特性から血中濃度で評価できないため、
評価方法に工夫が必要という。
同課によると、部会では錠剤の登場を歓迎する声は多かったが、両学会の意見
も踏まえ、企業側に検討を求めることになった。