アストラゼネカ 乳幼児喘息患者治療薬パルミコート吸入液を発売
公開日時 2006/10/04 23:00
アストラゼネカは10月4日、乳幼児喘息患者治療薬「パルミコート吸入液0.25
mg、同0.5mg」(一般名:ブデソニド)を新発売したと発表した。国内で唯一
ネブライザーで吸入できる初の吸入ステロイド剤。生後6ヵ月以上5歳未満の
乳幼児向けで、薬価は0.25mg2ml1管が263.30円、0.5mg2ml1管が346.80円。
4日に開いた発売会見で、同社は「患者の意識的な長い吸気や、特別な手技の
習得を必要とせず、安静呼吸をしているだけでよいため、乳幼児でも確実に吸
入できる」と説明。加えて吸入ステロイド薬として▽国内で唯一、1日1回投
与が可能▽親水性が高く、肝臓で不活化されるので、全身的な影響が少ない▽
気道粘膜の細胞内で保持され、徐々に薬効を発現し持続性が高い――といった
有用性を説明した。
同社によると「今まで利便性の高いステロイド薬がなかったため、なかなか投
与されていなかった」といい、ある調査によると国内での小児への吸入ステロ
イドの使用率は、欧州諸国(英国24%、オランダ21%)に比べ、5%と著しく
低い。「重症化しやすい疾患のため、発症した際に早期に症状を抑えることが
重要。日本の乳幼児喘息治療のさらなる向上に貢献できる」としている。06年
3月現在、世界75ヵ国で承認されている。