大正製薬・上原社長 クラリスの後発品への対抗が営業活動の眼目
公開日時 2006/05/16 23:00
大正製薬が5月15日に発表した06年3月期通期決算では、OTCの主力のリポビ
タンDや風邪薬パブロンシリーズ、発毛剤リアップシリーズが振るわず、セル
フメディケーション事業の売上高は4.7%減の1748億円。一方、医療用医薬品
は、マクロライド系抗菌薬クラリスや末梢循環改善薬パルクス注などが堅調だ
ったが、横ばいの817億円。
今期は、セルフメディケーション事業は0.3%増の1754億円、医療用医薬品は3.
2%減の792億円の見込み。4月の薬価引き下げ(大正富山製品は平均6.5%減)
が響く。また、主力のクラリスは、特許切れに伴い後発品が参入するが、3.5%
減の265億円に食い止める計画。
上原明社長は「7月に参入してくるクラリスの後発品にどれだけ対抗できるか
が、営業活動の眼目になる」と述べ、クラリスドライシロップ小児用の製剤改
良品や、クラリスロマイシンの小型化などの対抗策をとる構えで、「後発品参
入前に集中的に活動を行う」とした。