協和発酵 新メカニズムの抗がん剤を米リリーに導出
公開日時 2006/01/10 23:00
協和発酵は１月10日、自社開発（前臨床段階）の抗悪性腫瘍剤候補物質「M期
キネシンEg5阻害剤」について、日本を除く地域での独占的な開発・販売権を
米イーライリリーに供与すると発表した。たんぱく質M期キネシンEg5の作用を
特異的に阻害することで、がん細胞の細胞周期をM期（分裂期）に停止させ、
細胞死を誘導する。契約金などは非開示。
M期に停止させる同社販売のナベルビンが細胞分裂の際に形成される微小管の
作用を阻害するのに対し、M期キネシンEg5阻害剤は微小管に全く作用しないた
め、高い効果を保持したまま、ナベルビンで問題となる神経障害の副作用を起
こさないことが期待されるという。