住友化学 ファイザーがアムロジンに関する諸資料の返還を要求
公開日時 2005/10/17 23:00
住友化学は10月17日、子会社の大日本住友製薬が行っているCa拮抗薬アムロジ
ン事業に関し、ライセンサーのファイザー(英国およびパナマ法人)が、アム
ロジンに関する医学関連のデータ・諸資料などの返還を求める仮処分命令の申
立を東京地裁に行ったと発表した。ファイザーは、旧住友製薬が旧大日本製薬
との合併により消滅したことから、ライセンス契約が解除されたと主張してい
るという。
ファイザー日本法人は「ファイザーグループのうち英国とパナマのファイザー
が主張していることで、当事者ではないのでコメントできない」と話している。
大日本住友は「仮にファイザーの主張が認められても、国内で共同開発してお
り、全データがファイザーのものではない。また公表されている文献がいくつ
もある」とし、「事業継続および損益への影響はない」とコメントしている。
現段階ではファイザーの要求は医学関連のデータ・諸資料などの返還にとどま
っており、またファイザー日本法人は関与していないようだが、今後の展開に
よっては2ブランド2チャネルで共同販売している大日本住友(アムロジン)
とファイザー日本法人(ノルバスク)との協調体制にひびが入らないとも限ら
ない。旧住友のアムロジンの04年度売上は528億円。