個人情報パソコン盗難事件 安易な車内放置が原因? 医師も不安視
公開日時 2005/08/18 23:00
製薬企業が医師の個人情報が入力された業務用パソコンの盗難事件に頭を痛め
ている。4月の個人情報保護法施行で、企業側に個人情報を守ることが義務付
けられて以降、製薬業界では8月18日までに約10社のパソコン盗難事件が明る
みとなった。製薬企業のセキュリティー体制を疑問視する声も出始めている。
事件が判明した企業は、エーザイの子会社・三光純薬、帝国臓器製薬、三菱ウ
ェルファーマ、久光製薬、キリンビール、グレラン製薬、帝人ファーマ、参天
製薬、持田製薬、日本新薬―─など。
ある外資系MRは「4月以前もパソコン盗難事件はよく発生していた。今まで水
面下で起こっていた問題が表面化してきた」と分析。別のMR経験者も「現場の
MRは業務日報などを会社に送信するためパソコンを携帯している。しかし、医
師と面会する時にいちいちパソコンを持ち込んで説明しに行く人はまれ。通常
はパソコンを車内に置きっ放しにすることがほとんど」という。医師からも情
報セキュリティーを問題視されており、企業側は早急な対策を求められそうだ。