民主党マニフェスト 対がん戦略50倍の年間500億円に
公開日時 2005/08/16 23:00
民主党は8月16日、衆議院選挙に向けたマニフェスト(政権公約)政策を明ら
かにした。医療政策は積極的に取り組む方針で、対がん戦略に現予算の約50倍
となる年間500億円を投入する。全国360ヵ所のがん拠点病院に相談員を配置し、
がんの基礎知識や予防・治療法、病院別治療成績などの情報を入手しやすくす
る政策を打ち出した。がん専門医の育成に取り組むほか、世界の標準治療を受
診できるように特定療養費制度を大幅に拡張する構えだ。
仙谷由人政調会長は会見で「最も遅れている患者本位の医療として、がんと正
面から戦う施策を強調した。自民党政権による公共事業に対する膨大な投資を
人への投資に抜本的に変える」と語り、医療制度を含めた社会保障改革に積極
的に取り組む姿勢を強調した。
一方、小児医療対策には年間10億円を投入する計画。小児高度専門医療中核病
院50ヵ所以上、地域小児科センター240ヵ所以上を設置。小児救急専門医約100
0人を確保して小児救急医療体制を整備する。
加えて、診療報酬の適正化とともに、義務教育終了年齢までの医療負担を1割
に軽減することを目指して06年度中には国会に改正案を提出するという。健康
保険組合の財政に配慮したうえで500億円を確保する方針だ。