医療事故報告書 似た名称の抗がん剤、取り違え事故に注意喚起
公開日時 2005/08/01 23:00
厚生労働省は8月1日までに、全国の医療機関275施設を対象とした医療事故
情報を公表した。財団法人・日本医療機能評価機構が事故情報を収集・分析し
報告書をまとめた。04年10月~05年6月末までに寄せられた医療事故は889件
にのぼったほか、抗がん剤の取り違え事故を取り上げるなど、医療関係者に注
意を促している。
薬剤に関する事故は57件。名称が似ているが、効き目が異なる抗がん剤の「タ
キソテール」と「タキソ-ル」を取り間違えた事例が2例あった。また、体中
に血栓ができる疾患である播種性血管内凝固症候群を治療するため、メシル酸
ガベキサートを静脈に点滴したところ、投与部位に皮膚壊死や潰瘍が発生した
事例も3例あった。報告書は薬剤濃度に注意するよう明記している。