厚生労働省の社会保障審議会医療部会は７月28日、「医療提供体制の見直し」
に関する中間まとめを明らかにした。06年度の医療制度改革に向けてまとめた。
年末には最終案を策定する予定で、今秋から議論をさらに深めていく。

主な論点には、患者が病院情報を入手しやすくするため、医療機関が治療実績
を広告できるよう規制緩和することを盛り込むなど、「患者中心の医療」に主
眼を置いた。

医療機関が治癒率や術後生存率、患者満足度といった治療実績を広告し、患者
が医療機関を選ぶ場合に判断材料にすることも検討する。ただ、こうした実績
を広告する場合は、根拠を提示するよう国が関与する仕組みも導入する方向で
議論する。

このほか、医療計画の見直しについては、がんや脳卒中といった生活習慣病ご
とで対策事業を行うほか、都道府県レベルで連携がとれた医療体制を構築する。
医療計画に患者の視点を入れた数値目標を導入して評価できるように工夫する。