尾辻秀久厚労相は７月20日、中医協の在り方に関する有識者会議後に記者会見
し、報告書で指摘された、「病院の意見を反映できる医師」に選出方法につい
て、日本医師会に被推薦者の取りまとめを依頼する方針を示した。医師を代表
する委員の選出をめぐっては、現行では大病院の意見が伝わりにくいなどの指
摘があったが、厚労相は「病院に勤める医師も含め、全医師を網羅している日
本医師会から５人の推薦をしていただくのが筋」と述べた。

厚労相の説明によると、医師を代表する委員５人のうち２人については、厚労
相から病院団体に対し、日医に推薦名簿を提出するよう依頼する。日医は、病
院団体から提出された推薦名簿を添付した上で、５人の委員全体の推薦名簿を
提出する。「病院団体」は、日本病院会など主要団体が加盟する「日本病院団
体協議会」を念頭に置いているという。

会見に同席した有識者会議の大森政輔座長は、厚労相案について、「報告書の
範囲内のひとつ」と述べ、報告書で明記した「国民の目に見え、納得できるよ
うな形」「病院団体自身が作成した推薦名簿が透明なプロセスで厚生労働大臣
に届けられる仕組み」が担保できるとの考えを示した。