厚労省・安全性情報 アジスロマイシンで「突然死」の可能性
公開日時 2003/11/27 23:00
厚生労働省は11月27日、医薬品・医療用具等安全性情報195号を発表した。15
員環マクロライド系抗生物質製剤「アジスロマイシン水和物」=販売名:ジス
ロマック(ファイザー)=で、QT延長、心室性頻脈(Torsades de pointes含
む)の副作用がみられることがあるとして注意喚起した。同剤は年間148億円
を売り上げ、推定患者数年間720万人。2000年3月の承認以降、7例の心電図
異常が見られた。死亡例はないが、「突然死」を引き起こすとされるTorsades
de pointesの症状が1例あった。
また、天然型インターフェロン-α製剤「インターフェロンアルファ(NAMALWA)
」=スミフェロン(住友製薬)▽インターフェロン-a(アルファ)-2a製剤「
インターフェロンアルファ-2a(遺伝子組換え)」=キャンフェロンA(武田薬
品工業)、ロフェロンA(中外製薬)▽遺伝子組換え型インターフェロン-a(ア
ルファ)-2b製剤「インターフェロンアルファ-2b(遺伝子組換え)」=イント
ロンA注射用(シェリング・プラウ)▽遺伝子組換え型インターフェロン-a
(アルファ)製剤「インターフェロンアルファコン-1(遺伝子組換え)」=ア
ドバフェロン注射液(山之内製薬)▽天然型インターフェロン-B(ベータ)
製剤「インターフェロンベータ」=IFNB(ベータ)モチダ(持田製薬)、フ
ェロン(東レ)――の5品目について、重大な副作用に脳梗塞を加えた。この
うち、インターフェロンベータでは50代の女性が死亡しているが、「薬剤との
因果関係に関する評価は十分とは言えない」(厚労省担当者)という。
その他、高リン血症治療剤(リン結合性ポリマー)「塩酸セベラマー」=フォ
スブロック錠(キリンビール)、レナジェル錠(中外製薬)=腸管穿孔、腸閉
塞▽大腸検査・腹部外科手術前処置用下剤「クエン酸マグネシウム」=腸管穿
孔、腸閉塞、虚血性大腸炎、高マグネシウム血症▽抗ウイルス剤「リバビリン」
=リベトールカプセル(シェリング・プラウ)=無顆粒球症――についても、
重要な副作用について報告した。