中外製薬 高田研究所など閉鎖
公開日時 2003/01/29 23:00
中外製薬は1月29日、高田研究所(東京都豊島区)閉鎖や子会社解散などの事業所再編計画を発表した。ロシュとの提携に伴う売上生産性向上、コスト構造改善、開発パイプライン向上と研究効率改善が目的で、再編により年間約25億円の固定費圧縮を見込んでいる。研究機能の中核を担ってきた高田研究所は、周辺の宅地化や敷地が十分でないことから研究立地としての機能が低下。探索、創薬研究機能を富士御殿場研究所(静岡県御殿場市)などに段階的に移転してきたが、今年12月末で閉鎖、土地約8200平方メートルを売却することにした。子会社の広島中外から一般用医薬品の製造を請け負う松永工場(広島県福山市)も同様に狭あいな敷地と周辺の宅地化進展のため閉鎖、広島中外への製造委託は中止しアウトソーシング化する。これに伴い、広島中外も解散(会社清算)する。また、一般用医薬品を生産する子会社として設立した高岡工場(富山県高岡市)の製造機能を3月31日付で富士薬品(本社・さいたま市)に譲渡。同時に、同工場に製造を委託する子会社、高岡中外製薬の株式100%も富士薬品に譲渡する。一連の再編で、研究・開発部門は国内5拠点、海外1拠点体制から、国内4拠点(富士御殿場、鎌倉、筑波、浮間)、海外1拠点(中外ファーマUSA)体制に、生産部門は国内7拠点体制から4拠点体制(宇都宮、藤枝、鏡石、鎌倉)になる。