東大大学院寄付講座
公開日時 2002/07/19 23:00
22日、大学院薬学系研究科に「ファーマコビジネス・イノベーション寄付講座」を9月1日から開設すると発表。「薬学から発信する"ビジネス"と"イノベーション"」をキーワードに、NTT-ME、日本アジア投資、協和発酵、ファイザー、関野臨床薬理クリニック/関野研究所、アマシャムバイオサイエンス、オムロン、NEC、信金キャピタル、イムカの11社が5年間で計2億1500万円を寄付。開設期間は5年。スタッフは木村廣道教授、各務茂夫・浜口智志助教授。初年度は企業派遣を中心に研究生約10人を予定。 木村教授は東大薬学部・大学院薬学系研究科博士課程修了後、スタンフォード大大学院ビジネススクールで経営学修士(MBA)。協和発酵で研究開発従事後、モルガン銀行企業買収グループバイスプレジデント、アマシャム・ファルマシア・バイオテク社長、日本モンサント社長を経て、現在ライフサイエンスマネジメント社長。経済同友会幹事、日医総研客員研究員。 各務助教授は一橋大学商学部卒業後、IMD(スイス)でMBA、米ケース・ウエスタン・リザーブ大経営大学院で経営学博士(EDM)。ボストン・コンサルティング・グループコンサルタント、コーポレイトディレクション創業パートナーから、取締役主幹、 U.S.A.Inc.上席副社長兼米国事務所長を経て、ハイドリック・アンド・ストラグルズ社東京事務所パートナー。 浜口助教授は東大理学部物理学科卒、同物理学博士、ニューヨーク大学博士。IBMワトソン研究所主任研究員などを経て、現在京都大学大学院エネルギー科学研究科助教授。 木村教授は講座の目的を、1.市場ニーズに応える学産連携の「新しい仕組み」の開発・提案、2.機動性に富んだクロスオ-バー型人材の養成、3.大学の発明発見の事業化・商業化とし、具体的には、経営(各務助教授担当)とインフォマティクス(浜口助教授担当)の2部門に、非常勤講師や監査役を加えたビジネススクール型の運営を行うことで、医療・医薬の専門知識を持つ人材に、経営・ITなどの他分野の専門教育と研究の機会を提供したいと述べた。