緩和ケア、まずは普及の環境整備を
公開日時 2008/01/31 00:00
帝京大学医学部内科学講座(腫瘍内科)江口研二教授3人に1人ががんで死亡する時代、昨年施行のがん対策基本法をきっかけに、がん医療がこれまで以上に注目されるようになった。従来から「最後の医療」というイメージが患者や国民、医療関係者でも根強かった緩和医療だが、これをきっかけに大きく変わることが求められている。緩和医療を正しく広げるためにどう取り組むか、現状と今後の課題を聞いた。がん対策基本法の施行で緩和ケアは追い風に乗っています昨年施行されたがん対策基本法で緩和医療の必要性もかなりクローズアップされました。これはとてもいいことだと思っています。しかしながら、困る点が多いのも現状です。一つは緩和医療を支える人材が少ないということ。一般臨床医もある程度の素養を求められますがまだ不十分で、きちんとしたケ...