レナリスファーマ IgA腎症でsparsentanのフェーズ3開始 60億円の資金調達でアジアでの臨床試験推進
公開日時 2024/07/19 04:50
レナリスファーマは7月18日、米国のTravere Therapeutics社から導入したsparsentanについて、日本人のIgA腎症患者を対象とした国内第3相臨床試験で、被験者への投与を開始したと発表した。2025年後半にも評価結果を得る予定。ベンチャーキャピタルなどを通じて60億円の資金調達を完了しており、アジア全域での臨床試験を強力に推進する考え。
試験は日本人のIgA腎症患者30例を対象に有効性及び安全性を確認する他施設共同、非盲検、単群試験。25年後半に尿蛋白/クレアチニン比の評価結果を得る予定としている。同剤のアジア全域での臨床試験の推進に向け、ベンチャーキャピタル・Catalys Pasificとバイオテクノロジー投資企業・SR Oneが主導して、シリーズAラウンドで60億円の資金調達を完了したことも発表していた。
レナリスファーマは腎臓病領域における革新的な治療薬の開発に取り組む研究開発型製薬企業。日本を拠点にCatalys社とSR Oneが設立。sparsentanはTravere社が開発し、23年に「急速に病勢進行のリスクがある原発性IgA腎症の成人患者における尿蛋白の減少」を効能・効果としてFDAの迅速承認を取得している。レナリスファーマは24年1月、Travere社とのライセンス契約により日本やアジア諸国での独占的開発販売権を得ている。