巨額の財政赤字を減らさない日本に明日はない
公開日時 2010/11/29 00:00
株式会社メディカルライン榎戸誠財政赤字で倒産しかねない日本警世の書が書店に溢れているが、タイトルが虚仮(こけ)威しだったり、主張が極端に一方的だったりするものが多い。しかしながら、『日本経済このままでは預金封鎖になってしまう──動乱の時代を生き抜く経済の読み方』(小宮一慶著、ディスカヴァー・トゥエンティワン)は、日々の業務で忙しいMRも目を通してほしい一冊である。日本は現在、世界一巨大な財政赤字を抱えている。この財政赤字を減らさなければ、日本に未来はない、というのが著者の主張だ。国の予算を企業会計のように損益計算書の形に組み替えてみると、分かり易い。国の税収は企業の売上高に相当するが、これが2010年度は約37兆円。国の一般歳出と地方交付税などが企業の売上原価と販管費に当たるが、これが約71...