ノバルティス ファーマ 「クリニカル トランスレーショナルリサーチ ハブ」設置 研究員を約50人増員
公開日時 2025/03/18 04:52
ノバルティス ファーマは3月17日、日本の早期研究開発機能を拡充する目的で「クリニカル トランスレーショナルリサーチ ハブ」を設置すると発表した。これに伴い、約50人の研究員を増員する。ファースト・イン・ヒューマン(FIH)試験および早期臨床試験を拡大する。また、サイエンス分野における国内のアカデミアとのパートナーシップや外部連携を通じて、日本におけるトランスレーショナルリサーチを強化することにしている。
◎日本でのFIH試験および第1相/第2相試験を強化 国際的研究を積極的に取入れ
「クリニカル トランスレーショナルリサーチ ハブ」は、同社が対象とする循環器、腎、代謝、イムノロジー日本のニーズをさらに早期から開発プログラムに組み込むことを目指し、中枢神経、オンコロジーなどの疾患領域でFIH試験および第Ⅰ相試験/第Ⅱ相試験など早期臨床試験を強化する狙いが込められる。また、同社の戦略的優先事項に沿ったアカデミアとの学術連携や外部協力を通じ、日本における橋渡し研究を強化する方針だ。これにより日本国内でも、より早期の段階から、日本の研究者や医療施設と協働することが可能となり、日本から国際的な医薬品の研究開発に積極的に取り組むことが可能となるという。
◎「日本は米国、中国、ドイツに並ぶ戦略的優先地域と位置付け」フィオナ・マーシャル氏
同社バイオメディカルリサーチのフィオナ・マーシャル プレジデントは、「日本は米国、中国、ドイツに並ぶ戦略的優先地域と位置付けている」と指摘。日本での臨床試験は約90%が国際共同臨床試験で、自社製品の約90%はグローバル開発と比較してタイムラグがないよう日本の患者さんにお届けするなど、自社製品におけるドラッグ・ラグ/ロスの発生を極力減らすべく対応している」と述べ、日本における革新的医薬品の迅速な導入に努めてきたと強調した。
◎日本のニーズをさらに早期から開発プログラムに組み込むことを目指す
今回の「クリニカル トランスレーショナルリサーチ ハブ」についてフィオナ・マーシャル プレジデントは、「日本におけるFIH試験および第Ⅰ相試験/第Ⅱ相試験を強化することで、日本のニーズをさらに早期から開発プログラムに組み込むことを目指している」と明かした。