丸紅は1月27日、サハラ以南のアフリカにおける大手医薬品販売会社・Phillips Healthcare Corporation（Phillips Pharma）と資本提携に関する契約を締結したと発表した。今回の提携を通じて両社は双方のグローバル・ネットワークを活用することで、アフリカ域内の展開国拡大や品質の高い医薬品の導入を進め、アフリカに求められる医療の発展に尽力する方針だ。

1991年設立のPhillips Pharmaは、アフリカでトップクラスの医薬品販売会社の1社。ケニア、タンザニア、ウガンダ、ルワンダ、ザンビア、ナイジェリア、ガーナ、モーリシャス、ナミビアにオフィスと倉庫を有している。グローバルメガファーマ100社以上と取引があり、医薬品、診断機器、医療機器の販売と流通を担っている。アフリカでは、人口増加や経済発展、ライフスタイルの変化に伴う疾病構造の変化から、生活習慣病などの非感染症や高度医療へのニーズが高まっており、医薬品市場も毎年10％超の成長が見込まれている。

一方で丸紅は、アフリカにおいて抗マラリア薬の開発プログラムへの取り組みや、AAIC Investment Pte. Ltd.（AAIC）が組成・運営を行うAfrica Innovation & Healthcare Fundに参画し、地域のスタートアップ支援を行うなど新たな事業創出に寄与してきた。今回の資本提携について丸紅は、アフリカの医療課題の解決および健康増進と生活水準の向上に貢献したい考えだ。