住友商事 眼科DXでイノジンと資本業務提携 小児向けVR弱視治療用アプリ 25年度中承認申請目指す
公開日時 2023/08/17 04:50
住友商事は8月7日、医療・ヘルスケア分野でデジタル技術を活用した事業や研究・開発を行うInnoJin(イノジン・本社:東京都文京区)と資本業務提携したと発表した。同社と共同開発を進めている小児向けVR弱視治療用アプリと、国内初の眼科検査用アプリの開発を加速させることにしており、ヘルスケア領域におけるDX活用を進めたい考えだ。
同社は昨年9月、イノジンおよびバーチャル技術の研究・開発を行うイマクリエイトの3社とVR(バーチャル・リアリティ)を活用した小児の弱視患者向け治療用アプリの共同開発を進めることで合意した。弱視は小児の約3パーセントが罹患する病気で、年間およそ3万人のペースで患者が増加している。3社で共同開発するVR弱視治療用アプリは、VR上で左右の眼に異なる映像を表示することで、従来の治療法であるアイパッチ治療と同等の治療効果の実現を目指すというもの。VR弱視治療用アプリではゲームや動画視聴など、小児患者が自然と夢中になれる内容が含まれるため、効果的かつ患者家族への負担が少ない治療の実現が可能になるという。
なお、共同開発中の小児向けVR弱視治療用アプリは、日本医療研究開発機構(AMED)が公募した「令和5年度若手研究者によるスタートアップ課題解決支援事業」に採択された。同社としては、引き続き治療用アプリ・検査用アプリの臨床研究、治験、薬機法に基づく承認取得を進め、2025年度中の承認申請を目指す方針だ。
(訂正)下線部および表題の社名表記に誤りがありました。訂正します。(8月18日11時修正済)