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国立国際医療研究センター病院 診療所版のJ-SIPHE「抗菌薬適正使用支援システム OASCIS」を始動

公開日時 2022/10/05 04:50
国立国際医療研究センター病院・AMR臨床リファレンスセンターは10月4日、診療所版 J-SIPHE 「診療所における抗菌薬適正使用支援システム OASCIS」を始動すると発表した。全国の診療所を対象としたもの。OASCISは参加登録した診療所のデータを解析し、可視化したデータを地域単位や、 診療科・系列医院単位での抗菌薬の適正使用活動の推進に活用できる。参加医療施設の募集もあわせて開始した。

同センターは2019年にJ-SIPHE 「感染対策連携共通プラットフォーム」を構築。政府の「薬剤耐性 (AMR) 対策アクションプラン」に基づき、主に病院を対象に抗菌薬適正使用支援システムとして運用を行ってきた。今回発表した診療所版 J-SIPHEは、各施設の抗菌薬の種別使用割合や処方率などを算出できる。また、急性気道感染症 (急性上気道炎、急性気管支炎、急性咽頭炎、急性鼻副鼻腔炎) の、より詳細な抗菌薬使用状況の分析と時系列比較を可能とした。さらに都道府県別や全国の診療科別の他施設のデータと比較することもできる。

これらデータの活用により、施設の薬剤耐性対策の現状が把握できるほか、地域の医療施設間のネットワークによる感染対策・薬剤耐性対策の推進にも活用することができる。さらに、各診療所等でのシステム構築の費用や、 データ入力・取得における負担が軽減できるという。具体的には、参加施設は参加登録後、 レセプトコンピュータ内に既存の請求情報やレセプトファイルの出力機能を利用してデータ登録できるというもの。多くの医療施設が参加することで、 全国共通の薬剤耐性における評価指標の検討が可能となると期待している。

 
 
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