日揮HD IHIプラントの医薬品製造プラントEPS事業譲渡で契約書締結 譲渡完了は22年4月予定
公開日時 2021/09/21 04:50
日揮ホールディングスは9月17日、IHIプラント社と日揮との間で医薬品製造プラントEPC事業の譲受に関する事業譲渡契約書を締結したと発表した。同社は、「IHIプラントが培ってきた人財や知見を融合する事で、日揮の医薬品分野の更なる事業拡大につながると判断した」と説明している。事業譲渡の効力開始日は21年11月1日、譲渡完了日は2022年4月1日を予定している。
IHIプラントの医薬品製造プラントEPS事業においては、これまでも原薬・中間体製造、治験薬製造、固形製剤、注射剤、点眼剤、輸液製造、パップ剤、各種包装と、幅広い領域で実績を積み重ねてきた。
一方、日揮は、1980年代以降、医薬品分野で600件以上の関連施設・設備の建設プロジェクトを遂行し、国内でも有数の医薬品製造プラントのEPCコントラクターとしての地位を確立してきた。また、同社の中期経営計画「Building a Sustainable Planetary Infrastructure 2025」(BSP2025)では、重点戦略である「EPC事業のさらなる深化」において、医薬品分野をEPC市場の成長分野の一つと位置づけ、事業拡大を目指していた。
今回の事業譲受の背景について日揮は、「国内の医薬品市場は、新薬の開発が進み製造拠点の国内回帰の流れなどを背景に、顧客の設備投資が活発化しており、今後も堅調に推移していくことが見込まれる」と指摘。中期経営計画で掲げたプロジェクト遂行力の更なる向上を目指すと強調した。
IHIプラント側は、「事業としての競争力を更に高めていく必要があると判断していたところ,ライフサイエンス分野の拡大を経営方針に掲げる日揮から本事業の譲渡に係る提案を受け、このたびの事業譲渡に至った」とコメントした。