地域・エリア戦略の大転換
2025年、30年の絵姿からバックキャスト
公開日時 2019/10/31 00:00
エリア単位の連携NWへのアプローチがカギ製薬企業がこれまで定石としてきた「地域・エリア戦略」が大きな転換期を迎えようとしている。処方に影響力を持つ地元の医科大学の教授を軸に、研究会・講演会などを通じ、地域基幹病院や診療所の医師に自社医薬品を浸透させてきた。地域KOL(AOL=エリア・オピニオンリーダーとも呼ぶ)を中心に上意下達的なマーケティングにより医薬品が医療機関に採用されてきた。その主役を担ったのがMRだ。ところが、政府が地域包括ケアシステムの構築に動き出し、地域・エリア内で医療機関同士が連携するようになると、薬剤処方や薬剤選択の主導権は、むしろ大学病院からかかりつけ医に渡される動きが見えてくる。政府は2025年度までに診療情報共有化で施設間連携ネットワーク(NW)を構築したい考えだ。多...