証券取引等監視委員会 日本調剤元役員の重要事実に係る取引推奨行為で課徴金勧告
公開日時 2019/09/18 03:50
証券取引等監視委員会は9月13日、日本調剤の元役員が自己株式の取得を行う決定をした旨の重要事項を知りながら、被推奨者に対し、公表前に同社株式の買付をさせたとして、課徴金納付命令を勧告したと発表した。金融商品取引法に基づき課徴金218万円の納付を金融庁に求めている。
証券取引等監視委員会の発表によると、被推奨者は、事実公表した2018年7月31日より前の6月25日~7月31日までに、日本調剤の株式8500株(買付価格合計額2444万3050円)を買付けていたという。
◎日本調剤がコメント「取引推奨という事態発生を厳粛に受け止める」
日本調剤は同日、証券取引等監視委員会の発表を受けてコメントを出した。「今回の事態につきましては当社および当社元役員に利益が帰属されたわけではありませんが、当社が講じてきたインサイダー取引未然防止の各種取り組みにも関わらず、取引推奨という事態が発生したことを厳粛に受け止めている」とした。
また、「今回の事態を受けまして、外部の専門家に内部情報管理規定等の確認を依頼するなど、改めて情報管理体制の強化・徹底を図るとともに、全役員・全職員に対して、コンプライアンス意識の徹底、インサイダー取引防止のための研修の実施などにより、再発防止に努めてまいります」とコメントした。