インドの白内障手術を一変させたドクターVの奇跡の軌跡
公開日時 2013/05/31 00:00
イーピーエス株式会社榎戸誠感動のドキュメントMR経験者の一人として、医療に関係する少しでも多くの人々に、この感動を伝えたい。『ビジョナリーであるということ――慈悲とビジネスをむすんだ奇跡の組織アラヴィンドの物語』(パヴィスラ・K・メータ、スキトラ・シェノイ著、矢羽野薫訳、ダイヤモンド社)は、最初のページから最終ページまで意外性と感動に満ちている。ドクターVと呼ばれる男手術を受ける機会を持たぬため、多くの人々が白内障で失明し、生活の道を閉ざされ、人間としての尊厳も奪われてしまうインドの状況を改善しようと、政府機関を定年退職した58歳の眼科外科医が立ち上がった。「ドクターV」と呼ばれるドヴィンダッパ・ヴェンカタスワミーである。リウマチ性関節炎で曲がった指を持つ男は、「西洋の下位中流層の多くがファ...