NTTデータ RFIDによる医療材料流通管理システム発売
公開日時 2019/04/04 03:50
NTTデータは、RFIDタグを活用した医療材料の流通管理システム「MD-TraC」(エムディートラック)を医療機器メーカーや販売代理店・特約店を対象に4月1日から販売を始めた。RFIDを貼付した個々の製品のメーカー出荷から医療機関までの物流状況、使用状況、在庫をWebサイトなどでリアルタイムで確認できる。メーカー側の在庫削減や滅菌期限切れによる廃棄ロスの削減、販売代理店・特約店の受発注業務や商品確認の迅速化、効率化を支援する。今後NTTグループとして、医療材料の使用実績と患者情報を紐付け、医療機関内での業務の効率化やアウトカム分析などデータ分析にも利用できるサービスも検討するとしている。
販売代理店・特約店は、医療機関の在庫不足を防ぐため、定期的に訪問して使用状況を確認する必要がある。また、メーカーへの受発注業務を電話やメール等の手作業で行うため多くの時間を要していた。このシステムは、物流状況を医療機関外からもWeb上に可視化、確認できるようにするもので、業務の軽減、効率化を図る。NTTデータとしては導入支援を行うが、RFIDタグの貼付は導入企業側で行う。
具体的には、循環器、消化器、整形外科領域の医療材料にRFIDタグを貼付し個体識別IDを記録。医療機関を定期的に訪問する販売代理店・特約店が、製品の在庫状況、入出庫情報、返却情報を出荷伝票番号単位に登録し、情報を共有する。それによりメーカーとの間の医療材料情報の一元管理が可能になる。
これは同社が、2018年に医療機器メーカーのボストン・サイエンティフィック・ジャパン、スミス・アンド・ネフューとそれぞれ実証実験を行った結果を踏まえ、実用化した。